ドクター山見 公式ウェブサイト:ダイビング医学・潜水医学 diving medicine 潜水障害(diving injury)  
    減圧症後のダイビング復帰について
 症状(自覚症状と医師が診察することによってわかる他覚所見)が完全に消失
   してから6ヶ月間はダイビングを控えましょう(神経症状がなければ3ヶ月)
 ダイビング復帰まで期間をあけることで再発のリスクが低下します。症状の消失にかかる時間は年単位のこともあります。減圧症によっては永久的な後遺症を残すこともあります。

 後遺症の治療ダイビング復帰にあたっては、減圧症(減圧障害)に
   なりやすい体質か否かを検査することもできます。
 浅くて短いダイビングでも減圧障害を起こしてしまう体質の方がいるからです。

 初回の復帰ダイビングで、再度、減圧症にかかられる方が
   少なくありません。
 自覚症状が消失してから6ヶ月が経過したとしても、減圧症にかかりにくい身体に戻っているとは限りません。身体が充分回復しているか否かを判断するために、「減圧障害治療後のダイビング復帰プログラム(復帰プログラム)」を使用されることをお勧めしています(ダイバー用とインストラクター用があり、ダイバー用については外来にて直接お渡ししています)。復帰プログラムでは、まずは減圧症が起こりえない程度のダイビングを行い、その後、徐々に深度を深くと時間を長くしていき、より多くの残留窒素が蓄積するダイビング(反復グループ記号が大きくなるダイビング)を試していきます。身体が回復していない場合は、復帰プログラム中に減圧症が発症することもありますが、比較的軽くてすむように工夫されています。

 減圧症では、発症直後の酸素吸入が非常に有用です。
 特に、復帰ダイビングのときは、酸素吸入ができる環境で潜りましょう。

     減圧症治療後のダイビング復帰プログラム
 
  減圧症治療後のダイビング復帰プログラム【1】
減圧症治療後のダイビング復帰プログラム【2】
   

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